とある夏コミの修羅場のこと。
大方出来上がり、あとは仕上げだけ…明日出社前に宅配で入稿すれば無事本が出る!
というところまで来たので、自分へのご褒美に寿司を取った。
ずっと原稿で自炊できずコンビニ弁当だったので、ちょっとした贅沢のつもり。
しかしその寿司にあたった。寝不足で弱ってたのも原因だと思う。
自分を騙し騙しやっていたが、途中から下すだけじゃなく嘔吐まで始まって、
でも明日宅配に乗せなきゃ本が落ちると思い、トイレと往復しながらやっていた。
朦朧としかけた深夜1時過ぎ、部屋のチャイムが鳴った。
何とかして出ると、隣のおばさんだった。夏で双方窓を開けていて、惨事が伝わった模様。
「うちのお父さんに車出してもらうから、病院へ!」と言ってくれるおばさんに
もう原稿を隠す気力もなく「これ…これを朝までに仕上げないと」と呻く私。
おばさんは説得に入ったが、意識が朦朧とした私が原稿にしがみついていたので
諦めたらしく、なんと手伝ってくれた。
しかも脱水にならないようこまめにお茶を淹れてくれたりして、ほんとありがたかった。
トーンを削る私の横で、黙々とネームを貼ってくれるおばさん。
「す、すみませ…」「いいから早く終わらせるのよ!そして病院へ」
おばさんに励まされ、なんとか原稿は上がった。
そして私はおじさん(おばさんの旦那さん)の車に乗せてもらい、病院へ→入院。
後日談。
入院は念のためみたいなものだったので、翌日退院した。翌々日には完全復活。
本は無事に出た。おばさんの仕事は完璧だった。むしろ自分のトーンがやばい。
おばさんにはうちの田舎の米を送った。でも次の修羅場におにぎりになって返ってきた。
現在もご夫婦はお隣に住んでいらっしゃる。会うと「漫画頑張ってる?」と笑顔で聞かれる。
いい人が隣人でよかったと本当に感謝してる。
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2009-06-10 (via gkojay) (via drmiyabi) (via takkkun) (via n0mzk) (via puruhime)