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誰もが知っている通り、美味しんぼは、グルメ漫画のフリをした野望の王国であり、主役は栗田ゆう子である。原作者が同じである事は偶然ではない。異論は聞きません。
栗田は東西新聞入社直後、山岡のぼんぼん臭を嗅ぎ付けて接近。高名な陶芸家、海原雄山の子息と知るやいなや、あの手この手で山岡を篭絡。
兎に角、金や権力のある男に取り入るのが抜群に巧く、気が付けば海原雄山以外にも、京都の長者である京極、銀座デパート会長、東西新聞社主、人間国宝の陶人などとも山岡を利用して懇意になっている。しかも山岡に接近中の際にも若手新鋭カメラマンやIT長者に粉をかけていて、山岡と結婚後の現在も関係を保っている。
また、山岡との間の子に陽士と名前をつけ「初恋の人から名前を取ったのよ」などと、山岡”士”郎を喜ばせるなど、策士である。ちなみに、学生時代に別に初恋の人がいることは連載内でも触れられている。いけしゃあしゃあとはこの女の事を言う。
美味しんぼは、大まかに、2シーズンに分けて見ることが出来ると思う。
初期の第1シーズンは、山岡はアウトローだがヒーローで、海原雄山は倒すべき敵として描かれる。この時期は痛快な話や名台詞が多い。ファンもこの第1シーズンを評価する声が高い。かく言う自分もそう。
現在も続く第2シーズンは、山岡はすっかり毒婦栗田に丸め込まれてトゲを無くし、海原雄山は立派な人格者で、いずれ理解しあうべき対象として描かれる。
そもそも、フレンチレストランに招かれた際、出されたソースを拒否し、わざわざ用意してきたわさび醤油で料理を食べた挙句、フランス料理は懐石料理より格が低い、とか言い出す男が人格者な訳は無いのだが、何故か物語中は誰も突っ込まない。雄山の悪行は、全て山岡の被害妄想ということで決着している。
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そうなのか…
(via kashino)