【倒産3ヶ月前の配当金決議】
各種ニュースにて、武富士の倒産報道がなされた9月26日、武富士の開示情報を閲覧していると2010年6月29日の株主総会において興味深い決議がなされていた。
「第43期期末配当金は、1株につき15円。その効力発生日は2010年6月30日」
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株主総会の時点(3ヶ月前)では、
「資金繰りが逼迫しておらず、配当金を支払うことに問題はない」
という“高度な経営判断”があったのだろうか?
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同業他社の配当金は、下記の通りである。
<社名> <証券コード> <市場><配当>
アコム 8572 東1 1株につき5円
プロミス 8574 東1 1株につき10円
アイフル 8515 東1 なし
(事業再生ADR)
アイフルは事業再生ADRが成立し、再建中である。
その他の2社は、銀行系であり、経営基盤に厚みある。
武富士は、独立系で資金繰りに窮しているが、
同業他社以上の配当金(1株当たり15円)を支払った。
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【配当金の行方】
なぜ、資金繰りが厳しいにも関わらず、総額20億円近い配当金を支払ったのだろう。
それは、配当金を支払うことによって、莫大な利益を得る人がいるからと考えるのが自然な思考ではないだろうか。
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<株主別の配当金>
<持株数(単位:千株)>
<配当金(単位:千円)>※2
株式会社大央※ 7,746 116,190千円
丸武産業有限会社※ 7,459 111,885千円
武井健晃※ 6,941 104,115千円
ノーザントラストカンパニー
6,627 99,405千円
武井博子※ 4,927 73,905千円
武井俊樹※ 4,866 72,990千円
ザバンクオブニューヨーク
4,650 69,750千円
有限会社ブルジャンプ※ 1,827 27,405千円
武井氏グループ合計 35,626 534,390千円
※ 故武井保雄氏の親族及びその関連者。持株合計は35, 626千株(持株比率26.41%)。
※2 1株当たり15円の配当金で計算。(中間配当を合わせると年間配当は30円)
参照元:2010年6月9日リリース『第43回定時株主総会招集ご通知』
- 倒産3ヶ月前の20億円配当金 - 武富士 (via tuntun)