税関はすべての人に対して一般的に公開されている。秘密の場所ではない。
誰でも検証することができる。ソフトウェアでいうオープンソースに近い。思うに、税関の動作には少しバグがあるのではないかと思われる。そのバグは、私が見つけなくても、他の人が誰でも見つけることができる。誰でもそのバグを見つけることができるということは、私以外の誰かが、そのバグを私が公開するよりも先に見つけて、それを一気に大きく悪用することができてしまう可能性がある。
たとえば、密輸を目的に日本に帰国する人の集団が、今回のようなことを行って、わざと、税関の職員の手数を消費し、その間に、監視がゆるくなるので、密輸荷物を持った人が税関を通り抜けるということが、簡単にできてしまう可能性がある。
オープンソースソフトの動作にセキュリティ上のバグがある場合、それを一般に公表する前に、開発者だけに密かに通知し、開発者がそのバグを修正した後に、そのバグがあったことを一般に公表することが望ましいという意見がある。だから、私は、税関で集まってきた職員に対して、十分に問題を指摘したつもりである。
しかし、そこにいた税関職員は、誰も、これが彼らの問題であるということを認めなかった。あくまでも、おかしな旅行者が 1 人いるというような態度を貫き通した。旅行荷物の検査も、とてもいい加減だった。そこで、判断できる責任者はいないのかと税関職員に聞いたら、「私は責任者です。」と言われた。
その税関職員が、自分が税関業務の責任者だと言い張るのだから、私としては、税関に対して十分に指摘したが、最終的に、問題点に気づいてもらえなかったということになる。また、立法機関である国会は、現在開会していない。
これでは、もうどうしようもない。オープンソースソフトにおける開発者に対して問題点を指摘したのに、問題点をなかなか理解せず、また、その開発者しか責任者がいないという状況であるのと同様のこととして、この件は、日記に広く記載しようと思ったのである。そうすることにより、将来、このバグを突いて犯罪者が密輸をするようなことを防ぐことができれば幸いである。
”- 2010-09-30 - 登 大遊@筑波大学大学院コンピュータサイエンス専攻の SoftEther VPN 日記 (via yuria)